地デジの室内アンテナは2千円前後で購入できますが、実際使えるの?と思いますよね?
はい、私も気になってネットで検索してみたものの、あまり参考になる情報が無く、自分自身でいろいろ試してみた結果を共有します。
結論としては、私の自宅の環境では室内アンテナで十分な品質で受信できるようになりました。
以下の動画にも試行錯誤の様子を収めていますので、よろしければ参考にしてください。
検証環境
私の自宅は2階建ての戸建てで、電波塔である東京スカイツリーからは38km程度の距離にある場所にあります。
家から見た電波塔の方角には、マンションなどの大きな遮蔽物はありませんが、我が家と同じくらいの高さの一軒家が隣接していて、電波塔方面を遮っている状態です。
そのため、家の中で受信する電波は、隣の家を貫通したあと、もしくは周囲の家などで反射したあとの電波になっていそうです。
室内アンテナとして以下の2つのタイプを試しました。
以下のチャンネルが視聴できることを確認しました。
チャンネル番号 | 放送局名 |
---|---|
1 | NHK総合 |
2 | NHK Eテレ |
4 | 日本テレビ |
5 | テレビ朝日 |
6 | TBS |
7 | テレビ東京 |
8 | フジテレビ |
説明書通りの接続方法
まず試したのが室内アンテナの説明書にある接続方法になります。
私はブルーレイレコーダにテレビをつないでいるため、ブルーレイレコーダの入力と室内アンテナをつなぎ、ブルーレイレコーダの出力にテレビをつなぎました。
接続はいずれもテレビアンテナ用の同軸ケーブルを使用しています。
上図では平面タイプのアンテナの例になっていますが、ポールタイプも同様に試しました。
しかしながら、この方法ではすべてのチャンネルで正常な受信ができない状態でした。
ブースター追加
ポールタイプ、平面タイプのアンテナは共にブースターを内蔵していると説明書に記載があるのですが、ブースト能力が低いために受信できなかったと予想し、外付けのブースターを購入して以下のように接続したところ、チャンネルによっては受信できるようになりました。
受信している電波の状態は、テレビの設定から初期設定に進むと、信号強度と信号品質という指標で確認することができました。
以下はブースターを追加した状態で撮影したものです。
信号強度、信号品質とも推奨値には達していませんが、映像と音声が出ていました。
一部のチャンネルが映るようになったので、ケーブルが届く範囲で設置場所を変えてみると、受信品質に差が出ることがわかりました。
長いケーブルを使用して受信状態が良い場所を探索
外付けブースターを使うことで、正常に受信できることがわかったので、30mほどの長い同軸ケーブルを購入し、家中のさまざまな箇所に室内アンテナを設置してみたところ、2階の部屋にあるロフトの小窓に平面タイプの室内アンテナを貼り付けると全チャンネルが正常に視聴できることがわかりました。
家の中で最も高い場所にある窓で、この窓が都合が良いことに電波塔の方角に近い向きになっていました。
同じ場所で、平面タイプとポールタイプ両方の室内アンテナをつないで受信状態を確認したところ、平面タイプの方が受信感度が高く、ポールタイプでは一部チャンネルで映像にノイズが入る状態でした。
ですので、私は平面タイプの室内アンテナをおすすめします。
ケーブルの取り回し検討
設置場所によって正常に受信できることがわかったので、次に配線の取り回しを検討しました。
1階のテレビから2階のロフトまで同軸ケーブルを壁や天井にクリップで固定することで配線することもできますが、距離がかなりあって大変なのと、見た目が悪くなることが気になります。
そこで、もともと壁の中を通っている配線を使えないかと考え、もし1階の壁にあるアンテナ端子と2階のものがつながっているなら、1階のアンテナ端子にテレビをつなげ、2階のアンテナ端子にアンテナをつなげば映るのではないかと思って試しましたが、これは全く受信できませんでした。
その後、調べてわかったのは、家の中のテレビアンテナケーブルは、分波器と呼ばれる機器がつながっていて、アンテナ側から各部屋のアンテナ端子へ一方通行だということです。
どおりで、2階のアンテナ端子にアンテナをつないでも映らない訳です。
アンテナは分波器の入力側につなげば良いことがわかったので、分波器を探したところ、我が家では屋根裏にありました。
さらにブースターもありました・・・(購入した外付けブースターは無駄になりました)
屋根裏にあったブースターの入力端子にアンテナへつながるケーブルをつなぎ、アンテナの設置場所は変えず(2階ロフトの小窓)に受信状態を確認したところ、問題なく全チャンネル映りました。
これで1階から2階までは壁の中の配線を利用でき、2階の屋根裏からロフトまでを配線すれば良くなったので、壁や天井にクリップで同軸ケーブルを這わせることにしました。
屋根裏のフタの隙間とドアを通過する必要があったので、以下のようなフラットケーブルを使って配線しました。
しかし、フラットケーブルを使うと信号品質を大幅に落としてしまい、全チャンネルとも全く映らなくなってしまいました。
せっかく天井や壁にきれいに配線したのに受信できないのであれば、フラットケーブルは諦めざるを得ません。
同軸ケーブルのみで屋根裏からロフトの小窓まで配線するには、壁や天井に穴を開ける、もしくは屋根裏のフタやドアを半開きで運用などが考えられましたが、もう1箇所、今まで試していないアンテナの設置場所があることに気づきました。
最終的に採用した接続方法
室内アンテナを屋根裏に設置すれば、壁や天井の配線は全く不要で、もともと家の壁の中を通っている配線を有効活用できます。
屋根裏はしっかりとした床があるわけではなく、断熱材がむき出しの状態なので、足場に気をつけながら作業しました。
屋根裏には窓が無かったので、柱に貼り付ける方法で、極力電波塔の方角に面が向くように平面タイプの室内アンテナを固定しました。
すると、ロフトの小窓に付けたときよりも、さらに信号品質が上がり、過去最高の数値を叩き出したのです。
これにて、我が家では壁や天井に配線を這わせることなく、室内アンテナでテレビを受信することに成功しました。
一度、屋根裏からロフトまで多数のクリップを打ち込んで壁や天井を這わせた配線は、屋根裏にアンテナを設置することで不要になったので、すべて撤去して穴埋め剤を使ってきれいに直しました。
最初から屋根裏に設置していれば、こんな無駄な作業をしなくても良かったと思っても後の祭りです。
まとめ
我が家では、外付けブースターを使い、屋根裏に室内アンテナを設置することで、問題なく地デジを受信できるようになりました。
ポイントとしては以下になります。
- 外付けブースターを使うと受信感度が上がる
- ポールタイプより平面タイプの室内アンテナの方が感度が良い
- できるだけ高い場所、かつ面を電波塔の方角に向けてアンテナを設置する
- フラットケーブルは信号品質を極端に下げるので使用しない
上記の方法で、我が家では地デジを受信できるようになりましたが、電波塔からの距離やお住いの地域の地形、周囲の建物などの状態にも左右されますので、必ずしも同じ方法で受信できるとは限らないことにご注意ください。
これから室内アンテナを試そうと思っている方の参考になれば幸いです。
購入例
室内アンテナとブースターの購入例です。